コメット用のALTON社の交流発電機、これを取り付けましょう 新型 12V 2相 、発電容量に変化はなく180Wです。 |
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ALTON社の交流発電機。 左側が初期の旧タイプ、左から2番目が旧タイプ どちらも 12V 3相 ACG 右側2個が新タイプ 12V 2相 ACG 旧タイプのACGに比較して長さが20mmほど短くなっています。 3相から2相タイプになりマグネットが強化されているようです。 軸は指で軽くは廻わらなくなりました、フリークッションロスが増えそうですね。 |
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放熱対策でしょうか。 背面に丸スリットが入りました。 旧型は本体外周にスリットがありました。 初期の頃には放熱用のスリットはありませんでしたが。 |
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旧型 ACG 3相 12V 巻線は6極コア |
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新型 ACG 2相 12V 12極にコアが倍増しています。 内部構造も見た目がかなり違います。 |
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クランクカバーを外します。 外周のネジだけでなく右下のオイルバンジョーも外す必要があります。 クランクケースカバーのオイル通路とクランク室のポンプを繋いでいます。 |
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アレンスクリューに交換されています。 勿論サイズはインチです。 ヘキサゴンレンチ、ドライバーのツールはスイスのPBが最高です。 PBではHexkeyと呼びますが。 因みにヘキサはギリシャ語の「6」、ヘックスは「6角形」を意味しています。 ヘキサゴンレンチ、アレンキー、ヘックスキー、六角棒レンチ、どれも同じです。 |
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クランクカバーにオイルラインがあります。 上の黒マルはオイルシールです。 |
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マグダイノはバンドを外せばダイナモは抜けます。 コメットエンジンではダイナモ交換にクランクケースカバーを開ける必要があります。 左上がダイナモギアです。 右のベークライトギアは点火マグネット用です。 |
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ギアセンターのボルトをインパクトで外します。 左のスプリングはデコンプです。 |
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テーパー勘合のハズです。 ギアプーラーでギアを抜き取ります。 後撮りです、ネジはしっかり締めましょう。 |
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あれ〜、ストレート軸です。 ハウジングにオイルシールが入っています。 |
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オイルシールは後加工でしょうかね。 貫通穴加工ですからオイルシールの位置がアバウトです。 まあオイル漏れの対策、抜けることはありませんので・・・・・・・・・・・ |
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加工されているようです。 ギアにキー溝を切ったパーツが溶接されています。 TIG溶接は見事な出来です。 この美しいビートなら信頼性は高いでしょう。 でも、悩む! |
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外した6Vダイナモとの比較です。 ALTON社のACGは軽量、コンパクトです。 |
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コメット用として手配したACGはテーパー軸です。 刻印もVCですので間違いありませんね。 2気筒のブラックシャドー等は軸形状が違った記憶があります。 |
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他のダイナモを流用しているようですね。 中央の位置決め用は本来のコメット用に交換してあると思われます。 ギアの取り付けに互換性は全くありません。 ACGには位置決めがありませんのでアイドルギアとのクリアランスも微妙です。 さて、どうしましょう。 |
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右側のACGは製作中のTriBSA 3HWエンジン用に手配したものです。 こちらのストレート軸タイプを使用すれば簡単ですが。 軸径は違いますのでギアの加工は必要ですが穴の拡大だけですので。 コメット用はテーパー軸ですからマグダイノへの流用もまま成りません。 不良在庫が増えるだけですね。 スキルで取り付けて見せましょう! |
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ACGの位置決めはアルミの5056材をフランジ形状に削り出しました。 左側の本来付いているベースフランジになるパーツも中央の穴は追加工しています。 軽圧入、H7程度の精度での加工仕上げです。 お結び形のベースフランジより圧入代を0.1mm短くしドン付きで確実な面を得ます。 ハンドプレスで圧入して合体、組み上げます。 |
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位置決めも完成です。 ACGは軸がオフセットされています。 ダイナモクランプが振動等緩むと回転してギアのクリアランス変わってしまいます。 |
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樹脂カバーは頂けません。 Vincentに習い質感重視、アルミでワンオフしました。 ACGはエンジンに隠れ奥まった位置に取り付けられます。 直接雨も掛かりませんので大胆に放熱用の丸穴も開けておきました。 直接ワイヤーが出るのも気に入りません、端子台方式に変更します。 製作方法はNorGoldで。 |
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ワイヤーは切断して直接丸端子を圧着です。 絶縁保護はガラスワニスチューブです。 |
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リアビューもスッキリしました。 機能美・・・・・・・自画自賛 |
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本体は完成しましたが難題が残っています。 ドライブギアを取り付けなければいけません。 一度軸穴を全て溶接で埋め戻し新たにテーパー穴加工するのが一番簡単かな。 でも、ギアに熱を加えるのには抵抗があります。 ACG本体の軸にキー溝を切るのにも抵抗がありますし・・・・ 思案のしどころ、スキルが試されます、笑 |
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ACGのテーパー部の長さは10mmです。 計算でドライブギアの元穴の加工で5mmほどテーパー部が取れると判断しました。 ギアの内側、ACGの軸側を5.5度でテーパー加工します。 ギアと軸の接触面が減ることでテーパー勘合の固定トルク、面圧が1/3程不足します。 しかし、狙いはギアを軸のセンターに位置させることです。 勘合トルクの不足はナット側で別途対策しましょう。 |
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アイドルギアとの勘合位置の兼ね合いで全長を4mm短くしました。 締め付けナット側も段付きに加工です。 |
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トルクの不足対策のナットを製作しました。 材料は六角19mmの快削鋼です。 レンチは3/4インチが使用できます。 3/4インチは19.05mm、インチ工具を使うための19mm材のサイズ選択です。 ネジサイズはBSF 3/8 20で貫通です。 レンチ側は10.5mmで深さを8mmほどネジ山を落としています。 |
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ダブルナットでの固定?? クランクケース内側との兼ね合いで高さに問題が生じます。 ナット内部に納まる専用ボルトを製作しましょう。 ツールはマイナスビットで対応しましょう。 旧英国車はマイナス多用ですので違和感がありません。 フライスでスリ割り用のメタルソーを使用してマイナス溝加工を行います。 |
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キーも兼ねたロックナット代わりの対策ボルトも製作完了です。 センターの突起はACGの軸へのクサビ効果を狙った加工です。 ネジサイズは勿論 BSF 3/8 20です。 |
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この順番でACGに固定します。 専用ナットでギアをACGに締め付けます。 5mmのテーパー勘合でも計算上では専用ナットだけで駆動のトルクは得られます。 保険として緩み止めを兼ねてネジで逆方向からロックします。 |
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仮組してみます。 問題ありません。 |
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ACGをセットします。 位置決めを追加した効果は組立てにもご利益があります。 ギアのクリアランスは絶妙です。 ボルトを締めてマイナスネジでロックして完了です。 ナットの高さは計算済み、クランクカバーへの干渉はありません。 自画自賛! |
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改めて、自画自賛! 自己満足の世界ですから、笑 |
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現行プラスアースのチリル式レギュレーターはバッテリー上に搭載されています。 撤去してICレギュレターに置換えです。 位置も変更してスッキリさせましょう。 |
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バッテリーは12VのMFタイプを搭載です。 | |
取りあえず同位置にICレギュレータを簡易的に取り付けです。 走行風での冷却が期待できませんので後日位置を変更します。 グランドはマイナスアース仕様に変更しました。 ワイヤーハーネスは新規に制作です。 3回路に分けサーキット毎にブレード型ヒューズを挿入です。 毎々同じなのでこちらで、こちらにも。 |
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12V化に伴いライト廻りは全てLucas新品に交換、P700シェル&リムです。 ライトは3ポイント、バルブはH4タイプの60/55Wハロゲン球、パイロットもハロゲン球に。 アンメータはLucasの8Aタイプです。 HID(High Intensity Discharged lamp)までは必要ありませんね、夜間は走りませんから。 Volvoには付けていますがハロゲンに比べ格段に明るいです。 ウインカーリレーは以前に数個製作したLED対応のICリレーを載せます。 バルブは10Wのフィラメントタイプですが。 |
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12V化が完了しETCの出番です。 点火プラグにレジスタ入りを選んだのはこの為です。 ETCも電子機器ですから。 現在、二輪車のETCは4輪と違いオフラインセットアップしかありません。 二輪車用ETCは日本無線しか選択肢はありません。 |
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ETCアンテナはパーハンドルに取り付けです。 ワンタッチクランプは自転車用LEDライトの流用です。 自転車のハンドルの規格はバイクと同じ7/8インチです。 |
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