エンジン掛けて見ましょうか
Ducati 250 Mark3
ドカティー 250 マーク3 W/Cです。
世界一美しい単気筒エンジンと言われています。
ドクロエンジンとも言われていますが。
ドカティーのシングルエンジンには見とれてしまいます。
手に入れたときから何か変、違和感がありました。
オーストラリアでレストアされたと聞いていたのですが。
とても走ったとは考えられないことばかりでした。
それなりに、きれいなことは、きれいだったのですが、観賞用の外観のレストア?かも
当然、エンジンなど掛かるはずもなく、お約束のキャブのOHです。
これもお約束のプラグの交換、外したプラグを見ると一応?・・・・
真っ黒ということは、エンジンを掛けた事があるということ、希望あるかもです。
逸る気持ちを抑えて、エンジンオイルのチェック。
一応オイルは入ってはいます、以外に綺麗なオイルが。
規定量かは不明ですが良いことにしましょう。
圧縮 OK。
結構重い。
プラグ穴から秘密のオイルを吹いて新しいプラグをセットします。
デコンプ握って数十回キック。
これが後から「何でデコンプが有るの」となるのですが、そのときは楽チンでした。
そういつ動いたか解からないエンジンなのでヘッドその他にオイルを回す。
オイルポンプが機能しているかは不明なのですが、一応。
そして、キックで火花チェック!!
飛びません、当然か!
とりあえず、ポイント磨いて・・・と。
飛びません、ん・・・。
電気、見ますか。
レストアラーは、メカは強いが電気が苦手?
残念でした、私、電気は大の得意、と言うより設計屋です。
普段は、省力機器の電機設計してます。
FA機器ですね、以前はロジック回路もやっておりましたが。
メカ設計もしておりますのでワンオフの加工も日常茶飯事と言うより基本的に1台しか造りませんので、それが普通です。
話がそれてしまいました。
とりあえず、火花を飛ばさなければ、 ワイヤーハーネスの断線もあるかも、と言うことで直接6Vをイグニッションコイルに掛けることに。
ワニ口クリップで何の抵抗もなく、イグニッションコイルの両端に6Vを繋ぎます。
とりあえず、キック・・・・・・・・・・・?、飛びません。
ここで、コーヒータイム、一服しながら考えました。
ちょっとまて、どうしてイグニッションコイルの両端に電圧掛けてるの??・・・・
現状でコイルの片側がアースに落としてありましたので、何の先入観もなく両端に6V掛けたのですが・・・・・・・・・・・・
丁寧な配線でグランドに落としたあなたは偉い。
これはおかしい!!、絶対おかしい!
端子の片側に+を掛けて、もう片方はポイントを通してグランド(ボディーアース)をするのが普通。
ポイントが開いたときに電流が遮断され逆起電力により2次コイルに電流が流れ火花が飛びます。
でも、+アースか?
いやそんなことはない、他の配線を見るとーアースは間違いない。
コイルを確認すると、確かに片方の端子から直接グランドへ落とし、もう片側の端子の配線は、同じ端子に6Vとポイントへの配線の2本接続されています。
すると、ポイントの接点が閉じたタイミングで火花が飛ぶのか、理論的には有り得ます。
+側をコイルを通さずにグランドへポイントで落とします。
ポイントが開いているときにコイルに電流が流れていて、ポイントが閉じるとコイル手前でグランドに落ちます。
もろショートですが!
結果的にコイルに電流が流れなくなり、誘起電力により火花が飛びます。
点火のタイミングを確認、ザッと見ると上死点前5度くらいでポイントが開く一般的なタイミングでした。
自分の考えを信じましょう。
イグニッションコイルの配線を両端とも外しバッテリーから端子の片側に+6Vを掛けます。
もう片側の端子にワニ口クリップで直接マイナスをポイント代わりにチョンチョンと当てます。
飛びました、ばっちり!!・・・青白い火花が。
良しとばかりにコイルの片側をポイントに接続、バッテリーから+6Vをもう片方に、そして車体に-を接続。
チョークを引いて、キックすること、1回、ン・・2回、ボボ・・3回、ボボボボーン。
掛かってしまいました?!
ちょっとな避けない音、ちなみに、マフラーはノーマルらしい、オリジナルぽい雰囲気です。
眺めていた妻に「耕運機みたいな音」と言われ、そうかもと変に納得。
楽しみが、もう楽しみが終わってしまった!!?
そう、レストアはエンジンを掛けるのが一番の楽しみ。
全ては、この一瞬の為に なのです。
30秒程エンジン音を楽しみ、本当はアクセルを開けたかったけれど、ガマン我慢。
異音は特に無かったし、でも・・・
不可思議、不可解な事が多かったのでエンジンも疑う必要あり、と判断。
裸のバイクを眺めながら、コーヒーを・・・・
デコンプ、先ほどのデコンプが気に成り出しました。
機能はしている。
でも、250にデコンプの設定は無いはず。
350、450ccノミの設定では・・・・?!
どなたか、教えてください。
ヘッド乗せ換え、そこまでしなくてもカムカバーを換えただけかも、それとも350、450ccの可能性も。
キックが重かったことは確かだが、450の重さではなかった?
W/Cなのでキック.にあまり気を使わなくて良いのです。
ナローは厳しいですね、キックはウイークポイントです。
登録のとき、気になったことが、
書類の型式の記載が Ducati 250 Mach3
え! マッハ3 マッハ1は知っているけど?
輸入時の記載ミスなのか、ジョークなのか?
「まあいいか」と、そのまま登録
晴れて、世界でただ1台?の Ducati 250 MACH3 となりました。
私が始めて買ったバイクは カワサキ マッハVでしたが。
この世界では、書類が1番 250ccだろうが、650ccだろうが、通関証明に記載のとうりのバイクです。
それ以下でも、それ以上でもないのです。
善意の第3者?ですから、私に罪はない?です。
エンジンを開けたときのお楽しみと言うことで・・・
この当時のドカティーは、ナロー、ワイド、デスモ、ノンデスモ 250,350,450ccとバリエイションが豊富です。
そういえば、私のベロセット バイパーも・・・・・・・・通関証明のとうりです。
教えて頂きました、このタイプのエンジンの外観からの見分け方。
シリンダブロックのフィンの数でとの事、ストロークが違いますから、なるほどです。
250cc 8枚、350cc 9枚、450cc 10枚 と言う事で私のMach3(Mark3)は書類どうりの250ccと判明致しました。
ありがとうございました。
1969 Ducati 250 Mark3