Velocette Viper
エンジンからフレームから降ろしましょう?!
フレームのステム部にベルトを掛けて、ハンドラチェットのクレーンで吊りました。

ボロボロの外装は簡単に、とはいきませんでした。

インチ工具は持っていますが、全てISOインチです。

ネジ、ナット類は全て英国の旧インチのBSF規格・・・・・’85あたりでこの規格は英国でも廃止になっています。

バラスだけなら、と・・・・・・・甘かったです。

mm規格とあわせても、合う工具は皆無です。
こんな規格ですから、ビス1本無駄にはできません。

いつもなら、旧いネジ、ナット類はどんどん捨ててしまいます。

とりあえず、工具類を手配しておかなければ、まあ仕事柄簡単に手に入ると思っていたら大間違い、このあたりは レストア大好きのネジのお話に書いていますのでそちらで。

ないものは仕方がない、目をつぶってモンキーで・・・・・・
普段は絶対に使わない工具ですが、背に腹は・・ということで。

外装はなんとかバラしたものの、さすがに、ソケットを使わなければエンジン、他は外せそうにありません。
えいやーでいけばいけそうな所もありますが、あとのことを考えたら(まずいですが、ねじ類は再利用の予定です)、お休みにしましょうと、この状態で休止です。

何とか、旧BSF規格の工具類が手に入ったのは、3ヶ月後。
それまでは、吊られたままで放置?です。

廻りを外し終え、いよいよエンジンを下ろしましょう。

皆さんはどうされていますか?、車ですとエンジンハンガー使っているようですが。

若い頃から、力は全くありません、16の頃マッハVでこけたとき、通行人に力を貸していただきました。
美ヶ原のビーナスラインでGSXR750でこけたときには、観光とおぼしき車を強引に止めて手伝っていただきました。
火事場のくそ力も無いようです・・・・・・・

そんなわけで、私はいつも、バイクを寝かしています。
エンジンを下ろすというより、フレームを外すというのがこんな私の常等手段?です。
エンジンを積むときは、この逆で寝かした状態でエンジンにフレームを付けて、どっこいしょで起こします。
歳で掛け声が無いとだめです!?
エンジンを一度掛けていますので安心してレストアへ突入です。

いきなり此処までバラしています。

エンジン部です、このままオブジェにでもしたい位の造形美です。

この後フレームを寝かしてエンジンを下ろします。
シリンダブロック、ヘッド共にアルミですが化学合成オイルですとフィンからオイルがにじみます。

発電機は6V使用です、カバーを外すと配線がかなりいい加減です。

12Vのダイナモ発電機に乗せかえる予定ですので気にしません。

ヘッドに行くオイルラインはエンジンの始動時に手元にあった耐油ホースを仮付けしたものです。
小さいですが、ファンネル仕様のアマルのキャブレアーです。

キャブの上のフレームにフレームNo.が入っています。

ガソリンタンクが乗りますので、通常は見えません。


点火マグネットです。

マグネット点火の自動進角になっています。

エンジンを掛けて見る際に、赤のプラグコードに入れ替えてあります。
クランクケース、ミッション部分です。

オイルポンプが中々外れません、気長にトライしましょう。

ミッションケースにクラックが入っていました。

アルミのTIG溶接で対応しましょう、たいした問題ではありません。


エンジンシリンダ部とクランクです。

ヘッドも大したカーボンの付着もなく逆に心配になります。

それにしても大きなクランクです。

オイルタンク、チェーンケース、ステム他です。

塗装を剥離後、ウレタンの焼き付け塗装の予定です。

チェーンケースは何かの流用のようです。

ステーの溶接がかなり雑に行なってありますので、いまにも取れそうです。
フロントフォーク廻り、サビ、虫食いが酷いです。

この頃のフロントフォークはメッキがありませんからこんなものでしょう。

東洋硬化さんにお願いすれば見違えるようになりますので、気にしません。
駆動部廻りへ続く